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燕雀(えんじゃく)を百舌(もず)の一声鎮(しず)まらす
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うたた寝の嘴(はし)にとんぼの四肢下ろす
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春暁(しゅんぎょう)に胸反らす鳥鳴かぬかな
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並ばれてバイク飛燕(ひえん)となる刹那
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長話初音(はつね)の打ちし句読点
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真っさらなレースカーテン燕(つばめ)来る
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降りんとて鴉(からす)つまずく雪の屋根
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鳩の頸(くび)師走の足の間(あわい)縫う
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初鴉(はつがらす)去って初鳩初雀
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ハシブトの跳(は)ねてゆずらぬ冬日向(ふゆひなた)
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つぶてより地の鶺鴒（せきれい）となる刹那(せつな)
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雉鳩（きじばと）の紅き眼に会う草いきれ
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川面蹴(かわもけ)るしぶき幾たび夏燕（つばめ）
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気まずさの取り損ねたる鵜（う）の貌（かお）に
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翡翠（かわせみ）の発（た）って枯れ枝色なくす
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旋回の飛騨の一円鷲(わし)のもの
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軽鴨（かる）の子の親より舫(もや)い解かれる日
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川あさる家鴨（あひる）の蹴(け)りし秋の空
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燕（つばめ）得て電線弾(はず)む五線譜に
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振り向かぬ邂逅(かいこう)の背に飛燕(ひえん)飛燕